「土地開業とテナント開業、どちらがいいのか」というご質問をたくさんいただきます。
実際は「プロジェクトプランのビジョン次第」なので、どちらがいいという結論はありません。
私としては、資産となる土地開業をお勧めしたいところですが、あまりに市街地から遠方になってしまうと、生活者に周知させる集客の施策と、採用の対策に注力する必要性が増します。
一方、駅周辺のほうが集患も採用も有利な傾向にありますが、テレワーク化の浸透など社会情勢によって影響されることもあるので、なおのこと『自分の経営プランにとって、いい物件』に出会えるよう、プロジェクトプランを起点とした物件探しを行い、チャンスを逃さぬよう、注意したいものです。
また、SEO対策という意味では、駅近であれば駅名で上位に来る傾向があり、国道沿いなどであれば国道の名前で検索されたときに上位に来やすい傾向があるようです。(アルゴリズムは変わるので断定はできませんが、ホームページ制作をしていて明らかに傾向としてでています)
土地・テナントの選定は、打ち合わせ開始の段階で、プロジェクトプランと並行して行うプロセスの1つです。これも融資の相談と同様、早ければ早いほど計画が立てやすくなります。
『よい場所』というのは、探しはじめて大体2、3カ月後に見つかっても早いほう、というのが一般的です。ある程度時間をかけ、多くの物件を見て回ることで目利きの感覚が鍛えられ、行き交う生活者の動線が悪いとか、目が行き届きにくいなど、物件の良し悪しもわかってくるようになります。
はじめて独立する先生にとって、地代家賃が妥当なのか判断するハードルが非常に高いため、200 万、150 万という賃料を聞いて「そういうものなのか」と深く考えずに契約してしまうことも少なくありません。売上に見合わない高額な家賃は、毎月かかる固定費として経営
を圧迫する原因になりますから、「売上の10 分の1から20 分の1が家賃」、もしくは「他の費目の効果を持ち合わせているのか」という視点を是非お持ちいただけたらと思います。
加えて、建築・内装会社の選定は、なるべく物件探しと同時にスタートしておきましょう。どんな建築・内装にしたいかイメージを膨らませておくことで、物件探しの時点でイメージを膨らませやすいだけでなく、物件の契約後、業者とのスムーズな打ち合わせが可能です。