歯科医は、経営を学ぶ機会が少ない【 はじめに ➁ 】

私は常々、ある問題を感じています。
それは・・・・
歯科医の先生方は開業が当たり前のような業界にいるにもかかわらず、開業前に経営を学ぶ機会がほぼ皆無であるということです。

国立保健医療科学院の安藤雄一先生による『2050 年の歯科医療ニーズと歯科医師需給の見通し』を見ると、
“  筆者の世代が受けた歯学教育は、いま振り返れば「学生の大半が一人開業医になる」という
暗黙の想定で授業や実習が行われていたように思われるが、これを今の歯学生に適用するのは酷というべきであろう。
一人開業医の大量引退時期が迫っている状況を踏まえると、歯科医師の働き方のモデルづくりは急務と言える  ” と、
開業医の在り方および教育について見直しが急務であると提言しています。

この暗黙の想定がありながら、大学の講義で開業や経営に対する学びがいまだ十分でないことは、
業界内の大きな課題の1つであり、それを私は改善していきたいと考えています。

ーー「開業しさえすれば後はどうにかなる」――
かつてはこういった認識でもクリニック運営は可能ではありましたが、
これまでのやり方を踏襲するだけでは安泰とは既に言えなくなりました。
このような時代において深刻な事態に陥ることを回避するためには、
「開業=起業」の認識を深め、「どうして自分は経営するのか、経営を継続していくために何を学ぶのか」、
自問自答する質問の“質”も高めていく必要があるのです。




アプローチ(株)代表著書:クリニック起業術より抜粋
インタビュー:ラシーヌデンタルクリニック荻原院長

関連記事

TOP
お問い合わせ メッセージ セミナー