何がしたいかを明確に!ビジョンシート【 第一章⑦ 】

どんなクリニック経営がしたいのか定まってきたら
次にやることは、 ビジョンシート の作成です!!

ビジョンシートとは ↓
・自分のビジョン(診療スタイルも含む)
・雰囲気や空間のイメージ(アロマが漂い、落ち着いた空間など)
・診療内容(審美中心、予防中心など書けるだけ記述する)
・3年後の医院イメージ – その時のプライベートのイメージ(売上・収入の状態)
・患者さんからどんなふうに思われたいか
・4観点のメリット(起業することで自分・スタッフ・患者・地域にどんなメリットがあるのか)
といった内容が、基本的なメニューです。

目指すビジョンの内容や、目標とする売上規模によって、作成するビジョンシートの情報量や求められる具体性は変化します。
どのように変化するかというと・・・
1年目のビジョンのゴールが「開業1年以内に一億円売上を上げること」であれば
開業1年以内という条件から、早期に新患数の確保と患者のリピートが必要であるということがわかります。

ということは・・・
“ カネ ” の資源を使い、広告宣伝に注力する重要性や、立地条件の選定力と地代家賃の確保が求められます。
そして、保険診療をメインとするスタイルなら
早期の段階で、1日65 人( レセ単価 1200 点の場合 )以上の来院数を確保しなければ1年以内の達成は見込めないでしょう😢

自費診療をメインのスタイルにしても、インプラントで大型のケースが見込めないのであれば、単独歯 40 万円前後が相場ですし
メンテナンスを中心に診療を展開するのであれば、DH スタッフが独立して何台ユニットを使い、SPT で何人診ればよいのか…という具合に
その後の計画を、数値目標を踏まえて( KPI )、精緻に検討していくことがポイントになります!

ビジョンシートを使い、一覧にまとめてみることで
自分の心の中で埋もれていた思いを吐き出して “ 見える化 ” でき
ビジョンを達成するには・・・
どのような優先順位で行動を選択すればよいのか、考えを整理することにつながりますので
是非、“ 最初の宿題 ” に取り組んでみてください。

また、このシートの中で、特にキーポイントになるのが、「4観点のメリット」です。
この観点では、「 自分 」「 スタッフ 」「 患者 」「 地域 」の4つの視点で、自分のクリニックの存在が
それぞれにとって、どんなメリットをもたらすのかを言語化していきます。

はじめにビジョンを考えるときは、「自分はこうしたい」で構わないのですが
そのまま開業に突き進むと、どうしても経営を私物化してしまい、独りよがりになりがちです。
自分が開業することで、スタッフ、患者、地域にいったいどんなメリットをもたらすことができるのかを並行して考えることは
経営を継続していく上で、大変重要な作業になります。
究極、自分が開業しても、患者や地域に住まう人たちにメリットがもたらされないのであれば
ストレートに言えば、選ばれる理由がないということに直結してしまいます。。。

結果として、患者さんの来院理由が「 近くにクリニックができたから 」という利便性だけだと
残念ながら後から開業してきた近隣のクリニックに、流れてしまうことでしょう。
裏を返せば、開業当初は「 近くにクリニックができたから 」という理由で新患が訪れる “ 一見さん患者 ” が少なくありません。
その一見患者が来院したときに、「 他の医院と一緒 」と思われることを極力減らして “ ファン化 ” し、定着するためにも
開業の計画段階で皆にとって価値のあるビジョンの創出と、それに沿ったスタッフ教育が早期に軌道に乗るポイントともいえるでしょう☆★

~まとめ~
★ビジョンはマネジメントフレームの源泉である
★経営は自分の「やりたい」が源泉で良いので、並行して “ 4観点のメリット ” を言語化する

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