マーケティングとブランディングの難航【 第二章 ③ 】

開業前から保険診療の位置付けを理解しないまま経営をはじめてしまうと・・・
結果として戦略面、特に自費診療にシフトする場合などの “ マーケティング ” と “ ブランディング ” において、非常に難航してしまいます。

《 難航する理由 》
患者に保険診療が定着すること
スタッフに保険診療が定着すること
マーケティングとブランディングの知識と価値観が、経営者に身につかないこと

↓ 1つ1つ詳しくお話していきます ↓

患者に保険診療が定着すること
患者さんからすると、これまで医院側から「保険診療でもできます」と言われており
かつ窓口会計が7割引の状態から、10 割負担の自費にシフトするのは、支払いのハードルが一気に上がります。
医院側からしても、患者さんに「あそこは自費を勧める医院」と言われることに、恐怖心が生まれるでしょう。

スタッフに保険診療が定着すること
クリニックに保険診療が定着した後から、患者さんに自費診療を提案することに対して、スタッフのメンタルブロックが大きくなります。
「 保険でも 」と教育を受けてきて納得してきたでしょうから、「 やっぱり自費で 」と言われても、
勧め方も自費の良さもわからないな……というのが本音だと思います。

マーケティングとブランディングの知識と価値観が、経営者に身につかないこと
これは、医療業界特有のものといってよいでしょう。
保険診療は窓口負担が少ない、かつ患者側は主訴があって来院するため、
医院側が集患のための訴求活動を経験しないことが、保険診療に隠れた経営の “ 弊害 ” の1つです。
これまでは医院側から呼ぶこと( 営業・マーケティング )をしなくても、ある程度集患できてしまうことが多かったので
医療業界ではマーケティング戦略を軽視する傾向にあったことは否めません。

これら3つのような弊害が潜んでいるがゆえに、
保険診療から自費診療にシフトする際に、思わぬ落とし穴が発生することになります。

★☆ 最後に ☆★
□「保険診療」制度は、医療業界の特殊な制度である
□ 保険診療による恩恵もあるが、弊害もある

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